はじめに

採用サイトを制作する際、欠かせない要素のひとつが「社員インタビュー」です。
企業理念や経営者の言葉はもちろん大切ですが、実際に働く社員のリアルな声が応募者の心を動かすことは少なくありません。
大阪で取材ライターとして活動するなかで、多くの採用サイトに関わってきた私は、その「社員の声」が持つ大きな力を実感してきました。
社員の声が持つ力とは?
これまで私が採用サイト制作に関わった業種は、医療系・教育系・製造系・サービス系など多岐にわたります。
ジャンルはバラバラですが、いずれの業界でも共通しているのは社員のエピソードは応募者に「安心感」と「共感」を与えるという点です。
「なぜこの会社を選んだのか」「どんな成長が得られたのか」「上司や仲間とどんな関わり方をしているのか」。こうした等身大の言葉は、どんな広告コピーよりも説得力があります。
「アットホームな社風です」と経営者が口にすると、場合によっては「ブラック企業では?」と受け取られてしまうこともあります。
しかし社員自身が「休日に先輩や後輩を誘ってBBQに行きました」「妻が同期の奥さんとも仲良くしています」といった具体的なエピソードを語れば、わざわざ「アットホーム」という言葉を使わなくても、自然に温かな社風が伝わります。
そのため執筆時には、クライアント様の意図をくみ取りつつ取材でエピソードを引き出し、応募者がイメージしやすい表現を心がけています。
求職者は通常、1社だけではなく複数の企業を比較検討したのちに応募します。そのため、求職者が自然と社風をイメージでき、印象が残る表現にはいつも気をつけています。
取材を通じて感じたこと
経営者や人事担当者が語る、求める人材の「理想像」も重要ですが、応募者が本当に知りたいのは「実際に働く姿」です。現場の社員が自分の言葉で語ることで、会社の雰囲気やカルチャーが生き生きと伝わります。
大阪での取材では、同じエリアで似た業種の会社でも「人が語る言葉」によって印象が大きく異なることを感じてきました。人を通じて会社を知る──その当たり前のような事実を、採用サイトはしっかり表現できる場だといえます。
ライターとしての工夫
社員インタビューは、相手が緊張していたり「何を話せばいいかわからない」と戸惑うことも多々あります。そのため、ライターとしては本音を引き出す工夫が欠かせません。
私は取材の冒頭に必ず雑談を入れ、相手がリラックスできる雰囲気をつくるようにしています。また、質問をできるだけシンプルにして「YES/NO」で答えられない問い」を意識すると、自然にエピソードが出てきます。
文章化する際は、求める求人者像に沿って表現を調節することにも力を注いでいます。熟練の経験者を求める場合は「正しく専門用語を使うこと」、逆に、未経験歓迎の場合は余分な専門用語を削ぎ落とし、日常的な表現に置き換えたりも。
高卒〜20代前半といった若手求人者を求める企業様とは、漢字のふりがなをどう入れるかなども細かく調整することもあります。
まとめ
社員の声は、企業の採用活動においてもっともリアルで説得力のある資産です。
経営者や人事の言葉とあわせて、現場で働く社員の率直な声を伝えることで、応募者は「ここで働く自分」を具体的に思い描けるようになります。
大阪を拠点にインタビューライターとして活動する私は、これからも社員の言葉を丁寧にすくい取り、企業と応募者をつなぐ記事づくりに力を尽くしていきたいと思います。